CREST法

CREST症候群患者の血清に高率で生じる抗Kinetochore抗体を用いて動原体を蛍光染色し、異数性を検出する手法です。in vitro小核試験陽性結果やin vivo小核試験陽性結果のフォローアップとしてICHガイドラインやOECDガイドラインで推奨されています。
in vitro小核試験やin vivo小核試験が陽性であっても、CREST法により小核誘発が異数性起因であることが証明できれば、被験物質を曝露しても安全と考えられる閾値の設定が可能となります。

■試験概要

抗Kinetochore抗体を用いて動原体を染色し、小核内の動原体の有無により異数性を判定します。 染色体構造異常により生じた染色体断片からなる小核(Kinetochore陰性小核)には動原体がないため、小核の発色(赤色)のみが確認できます。一方で、数的異常(異数性)により生じた染色体全体からなる小核(Kinetochore陽性小核)には動原体が存在するため、小核の発色内部に抗Kinetochore抗体による動原体の発色が(黄緑色)確認できます。


構造異常、数的異常
Kinetochore陰性小核
、陽性小核

■試験の流れ


試験の流れ

■被験物質の異数性誘発の判定基準

①被験物質投与群のうち少なくとも1用量で、Kinetochore陽性小核の出現頻度が陰性対照群と比較して統計学的に有意に増加する

②被験物質投与群のうち少なくとも1用量で、全小核数に対するKinetochore陽性小核の割合が陽性対照群と比較して同等の値を示す

③上記の出現頻度と割合においてCochran Armitageの傾向検定で評価した場合、用量依存性の増加がみられる

■よくあるお問い合わせ

被験物質量:500mg

試験期間:

 ①小核標本がある場合:約1ヵ月
 ②小核標本がない場合:約2ヵ月

使用動物種:ラットマウス

使用細胞腫:TK6

用語集関連するキーワード

試験のご依頼・ご相談はお電話、もしくはお問い合わせフォームよりお問い合わせください。

03-5453-8101

営業時間:平日9:00~17:30(土日・祝日・年末年始除く)