In vitro小核試験は、間期細胞の細胞質内における小核の検出を指標に被験物質の染色体異常誘発性を評価する遺伝毒性試験です。
2010年にOECD TG487として採択され、創薬初期における遺伝毒性スクリーニングや医薬品許認可のための申請試験として利用されています。なお、弊社ではアクチン重合阻害剤のサイトカラシンBを使用しない方法を採用しています。
誘導ラット肝S9 mixの存在下と非存在下で被験物質を処理した細胞を固定、染色後に小核の出現頻度について顕微鏡下で計測します。
小核は、無動原体染色体断片、または細胞分裂後期に細胞の極への移動ができない染色体全体から生じるため、異数性誘発物質と染色体構造異常誘発物質の両方を検出することができます。
使用細胞 :TK6、CHL/IU
試験構成 :用量設定試験(細胞毒性をRPDで評価し、本試験の用量を設定) + 本試験
観察細胞数:各用量につき2,000個
以下の条件を満たす場合に陽性と判定します
①小核を有する単核細胞の出現頻度が、陰性対照群と比べて統計学的に有意な増加を示し、その出現率が当施設の陰性対照群背景データの95%管理範囲外である
②Cochran Armitage の傾向検定で有意な用量依存性が認められる
※結果が陽性と判定された場合はCREST法により、その反応が異数性機序によるかの判別が可能です
被験物質必要量
スクリーニング試験: 10 mg~500 mg(試験デザインによります)試験期間
GLP :2.5~4か月(被験物質濃度分析実施の有無によります)試験のご依頼・ご相談はお電話、もしくはお問い合わせフォームよりお問い合わせください。
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